国土交通省は8月の建築着工総計調査報告をまとめ、9月30日発表した。
今年8月の国内の新設住宅着工戸数は5万9749戸と、前年同月比38.3%の減少となった。昨年12月から9ヶ月連続して減少した。また、季節調整済年率換算では67万6000戸と改正建築基準法の影響を受けて着工戸数が悪かった2007年8月に近似する低い数値で、国土交通省では「この数値は全体の中で一番悪い数値になっています」と話すとともに「当面、厳しい状況が続く」とみている。
特に、着工戸数が落ち込んだことについて、国土交通省では「分譲マンションが引き続き減少したこと(8ヶ月連続して大幅減少したこと)や貸家が今月大きく減少したことなどの影響が大きい」としている。持家も2万5147戸と前年同月比で2割減少、11ヶ月連続の減少になっていた。
同省報告によると、貸家は2万2141戸で前年同月比42.2%減、分譲住宅は1万2270戸で同53.5%の減となった。分譲住宅のうち、マンションは4577戸と前年同月比71.7%減、一戸建ては7642戸で前年同月比24.3%の減だった。
今後についても「建てる側(需要側)の雇用状況も厳しいですし、収入の減少など、新築着工に対して厳しい状況が続くと思われます」と話している。
(編集担当:福角忠夫)