農林水産省は省の改革に向けたプラン作りを省改革推進本部を軸に進めているが、改革の一環として、人事交流の拡大を図るため、各部局レベルでも行動計画を策定して実効性をあげたい意向だ。
人事交流では全ての職員を対象に、原則4回の人事異動のうち、1回はそれまで主に経験している部局以外の部局や組織での経験を持たせることにより、視野を広げ、職能アップにつながるようにしたいとしている。
例えば、本省職員の場合、地方局や他の府省、他の部局などへ異動。地方局の場合では本省や農政事務所、他の部局へ異動させる。農政事務所の場合には本省、地方局、県外への異動が考えられ、こうした人事交流を行うことにより、毎年7000人程度の異動による交流が生まれるとしている。現行は3500人程度の規模に留まっており、倍増することになる。
また、検査部門や食品安全部門など「経験が必要なポストの在任期間を原則3年以上にする」とともに、「本省補佐や専門官、地方支分部局課長・課長補佐クラスの在任期間を平均で6ケ月延ばす」計画だ。
このほか「科学的知見を有する食品安全のプロや情報伝達を分かりやすくするための広報のプロなど、国民から強く求められている分野については国民視点に立った専門家の育成手法を明確化する」としている。
(編集担当:福角忠夫)