農林漁業で約4000人の雇用を実現 石破農相

2009年07月29日 11:00

 第5回緊急雇用・経済対策実施本部が7月28日開かれ、石破茂農林水産大臣は経済対策に盛り込まれた政策を推進してきた結果、雇用対策として、2008年度第2回補正予算(生活対策)以降、農業で1643人、林業で2196人、漁業で140人の雇用が実現(6月30日現在)していると報告するとともに、山口、福岡など先の豪雨による災害について触れ「地域経済が冷え込まないよう、農作物についての技術指導をきちっとしていきたい」と農水省としてサポートしていく考えを表明した。

 石破大臣はこれまでの経済対策について、雇用対策では農業の雇用事業として20年度補正予算に17億円、今年度の補正予算に39億円を確保し、情報提供とともに、全国就農相談フェアの開催など雇用の増加策を進めている。すでに農業で1643人の雇用が生まれ、政策効果として、予定通りに効果がでれば最終4290人の雇用創出効果が期待できる、とした。

 また、林業においては昨年の補正で4億円、今年度当初予算で60億円、補正予算で50億円と合わせて114億円を確保した。林業においては2196人の雇用が実現しており、森林所有者向けパンフレットも1万部を全国森林組合連合会を通して今週中にも配布し、情報提供や制度活用を促進する。林業政策により最終6300人の雇用創出効果が期待されている。

 漁業においては昨年の補正で3億円、今年度当初予算と補正予算で22億円の合わせて25億円を確保。これまでに140人の雇用が実現し、政策が実効をあげれば最終1293人の雇用創出効果が期待できるとしている。

 このほか、「田舎で働き隊!」の事業(農村活性化人材育成派遣支援モデル事業)では35億円相当の申請があり、当初予定していた倍にあたる、として、事業への成果を期待した。また、米粉・飼料用米の生産拡大事業や農地集積加速化事業の経過についても説明を行った。大臣は米粉・飼料用米の生産拡大事業は転作の拡大が図れると自治体や農業団体から期待が大きいことを報告した。
(編集担当:福角忠夫)