住宅瑕疵・不具合で第1四半期相談1000件超

2009年07月10日 11:00

 消費者から住宅の瑕疵・不具合に関する相談を受け付けている財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターに今年4月から6月までの第1四半期に4079件の相談が寄せられ、このうち1115件が住宅の瑕疵・不具合に関する相談だったことが分かった。特に雨漏りやひび割れについての相談が目立っている、という。国土交通省が7月9日、発表した。

 相談は戸建、マンション、持ち家、賃貸住宅など全ての住宅を対象に受け付けている。相談内容で多かったのは雨漏り、ひび割れ、剥がれ・外れ、漏水だった。このほか、施工が粗雑、浸水などの相談もでていた。

 国土交通省住宅局住宅生産課住宅瑕疵担保対策室では、「今回初めてのデータなので、今後、データが蓄積されていけば、住宅全体の不具合などの傾向も分かってくると思いますが、今回のデータでも、雨漏りに対する相談が多い。おそらくセンターに相談される前に、住宅をお建てになった工務店さんなりにまず相談されていると思うのですが、アフターサービスに納得できないなどの問題があって、センターに相談に来られるのだと思います」と語っており、センターに持ち込まれる前の段階で相当数の事案が発生していることが窺える。

 雨漏りの場合では「寝室で雨漏りがしていても、原因となる箇所がキッチンの上にあったり、原因箇所を見つけて解消するのが難しいケースもあるため、業者が誠実に対応して補修工事をされた場合でも、雨漏りがとまらない場合も考えられ、こうした場合に、補修工事でも手を抜かれたのでは、と消費者は猜疑心を持ってしまうこともある」と個々のケースで、消費者の納得のいく説明や手立てなど、業者のアフターサービスが鍵になっていることが分かる。

 住宅の不具合な箇所については、床と外壁が多く、次いで内壁、開口部・建具、屋根の順になっていた。
(情報提供:エコノミックニュース 編集:福角忠夫)