世襲問題 2大政党の争点に馴染まず 舛添大臣

2009年04月28日 11:00

 舛添要一厚生労働大臣は国会議員の世襲のあり方について記者団の質問に答え「世襲制限など、こういうことで二つの大きな政党が戦うのではなくて、経済政策、雇用政策をどうしますか、外交政策、安全保障政策、国民のためにどういう政策がいいかという話をしないと、本当にいい選挙戦にならないと思いますから、選挙の争点にして人気取り競争をするというのはしっくりしない。そういう懸念を持っております」と世襲議員問題は2大政党の選挙の争点になじまないとの考えを示した。

 舛添大臣は「世襲であろうと、なかろうと基本的に有権者がこの人を政治家にした方がいいという人に投票すればいいだけですから。ただ、世襲制限をおやりになる方々の視点から見ますと、スタートから差ができており、機会の平等がないのではないかということをおっしゃるのではないかと思います。選挙というのは戦いですから、ジバンのある人に負けては駄目です。国民のために立ち上がって政治をやるよと、相手が世襲でジバンがあろうが打ち崩す力がなければなりません。昔からジバン、カンバン、カバンと言われていますが、それはある意味で有権者を馬鹿にしたことになります。カバンつまりお金を持っている人に投票しますでしょうか。今は有権者が買収されることはないですし、カンバンについて言えば、私もテレビに出ていたりしますからカンバンはあります。親が政治家というカンバンもありますが、東国原さん(宮崎県知事)も、森田健作さん(千葉県知事)も、橋下さん(大阪府知事)もメディアを通じてのカンバンを持っていらしたので、カンバンの話を言うのであればテレビに出ている方は初めからハンディを付けるかという話になります。それからジバンも、親のジバンを継ぐというのは有利かもしれませんが、選挙というのは戦いですから、ジバンのある人に負けては駄目です。そして、大都会だけではなくて郡部であってもそういう現象が起きており、だから参議院でこの前大負けしたわけです。自民党の金城湯池と言われていた田舎で負けているのです。むしろ都市の方が勝っています。私はあまりジバン、カンバン、カバンというのが意味を持たない時代になっていると思いますし、日本の有権者を馬鹿にしてはいけないと思います。有権者はきちんと政治家の資質を見て判断してくれていると思っておりますから。国民のためにどういう政策がいいかという話をしないと、本当にいい選挙戦にならないと思いますから」と語った。