法テラスって 内閣府調査で業務周知度9・5%

2009年03月26日 11:00

 法的トラブルが社会全体で10年前に比べ増えていると86・7%の人が感じていることが内閣府の「総合法律支援に関する調査」で分かった。「変わらない」はわずか9・0%、「減ったと思う」は0・5%だった。

 また、自身や身の回りの人、家族、友人で法的トラブルが起こったことがあると回答した人は15・4%で、その内容では「悪質商法被害」が最も多く26・6%。次いで「多重債務」(22・4%)「交通事故」(22・0%)だった。

 さらに、法テラスを知っているかどうかでは、名前も業務も知っている人は9・5%にとどまっていた。法務省では、法テラスの周知に努めたいとしている。

 この調査は全国の20歳以上の男女3000人を対象に、今年1月22日から2月1日にかけて、個別面接聴取方式で行ったもので、1684人から有効回答があった。

 それによると、「法教育」を進めるべきだと思うかでは、「進めるべき」とする割合が86・6%(積極的に進めるべき41・1%、どちらかといえば進めるべき45・5%)と9割近くは「法教育は必要」とした。

法教育をいつからはじめるべきかでは「中学校」からが48・0%で最も多く、次いで「小学校」(30・7%)「高校」(15・8%)だった。

 また「日本司法支援センター(法テラス)は全国どこでも法的トラブルの解決に必要な情報やサービスの提供が受けられる社会を実現するため、国が出資して設立した公的団体で、各都道府県に地方事務所、支所、出張所等を設置し、平成18年10月1日から(1)専用のコールセンターなどにより法的トラブル解決に必要な情報を無料で提供する(2)経済的に余裕のない人が民事裁判を起こす場合の費用の立替などを行う(3)弁護士等の少ない地域に地域事務所を設置し、有料で法律サービスを提供するなどの業務を基本的に国費によって賄い、業務を行っているが、この法テラスを知っているか」では「実際に利用したことがあり、名前も業務内容も知っている」とした人はわずか1・4%、「利用したことはないが、名前も業務も知っている」は8・1%と、ほとんど知られていないという実態が浮き彫りになった。67・5%は「名前も業務も知らない」と答えていた。