医師不足解消へ 職場復帰をサポート

2009年01月16日 11:00

 医師不足の解消を図る一環として、グラクソ・スミスクラインが東京女子医科大学と共同して医師のためのe-ラーニングによる「教育・学習支援プログラム」を開発し、今月からサービスを始めた。

 これは、東京女子医大女性医師再教育センターが2006年11月から実施中の「再教育 ・ 復職プロジェクト」を強化するためにインターネットを利用した新たな教育プログラム。プログラムの内容は、「女性医師のキャリアに関する項目」「臨床に必要な基本的項目」「臨床に必要な実践的項目」など、ひとりひとりが必要とする情報を得られる構成になっている。講師には東京女子医大医学部の教員のほか、様々な医療機関の医師が出演の予定。グラクソ・スミスクラインでは「休職中の女性医師に限らず、研修医、研修指導医、薬剤師や看護師など医療従事者、また、医学生にもご視聴いただけます」と話している。

 今回のe-ラーニング「教育・学習支援プログラム」のサービス開始のきっかけについて、同社では「東京女子医大の再教育 – 復職プロジェクトは、結婚、出産、育児など、やむをえない事情で医療を離れた女性医師が、臨床の勘を取り戻し、現場に戻るための機会を提供する臨床研修プログラムで、日本赤十字社、社会福祉法人恩賜財団済生会、(株) メディカル・プリンシプル社が中心になり、全国の協力医療機関と連携して、全国的な展開を図っていますが、このプログラムは、原則通学制であるため、時間や行動範囲の関係で、参加を諦めざるを得ないケースもあり、この問題を解消する必要があった。今回のサービス開始により、これまで臨床研修プログラムへの参加を希望しながらも、様々な制約のために参加が叶わなかった医師が、自宅で空き時間を利用して、最新の医療情報を入手したり、新たな情報・知識を習得した上で、臨床研修プログラムに臨むということが可能となり、現場復帰への道が広がるものと期待されます。社会問題ともなっている日本の医師不足解消の一助となれば」と話している。

 プログラムへの参加は同社のホームページ(http://glaxosmithkline.co.jp)の医療関係者向けページからプログラムのバナーをクリックすることでアクセスできる。視聴は全て無料。