被爆3世が戦後80年談話閣議決定ネット呼掛け

2025年08月14日 07:32

 長崎県の被爆3世で国際協力に取組んでいる木村暁代さんが石破総理に「戦後80年談話を閣議決定するよう」求める署名をネット(Change.org)で呼び掛けている。すでに1万3000人を超えている。(13日10時50分現在)。署名は石破総理と自民党に提出の予定。

 署名呼びかけによると、木村さんは「祖母が長崎で被爆、祖父は戦争中、軍人で満州とフィリピンに行っていた。日本が受けた戦争被害を知ることも大切ですが、日本がしてきた過ち、特にアジアの人たちへの侵略と加害の過去を忘れてはなりません。サンフランシスコ講和会議や各国の発表によるとアジア太平洋地域では推定で1000万人の軍民が犠牲になりました。(毎日新聞)」と新聞報道を紹介。

 木村さんは「日本国は過去の過ちを二度と繰り返さないという誓いのもとに平和主義、国民主権、基本的人権の尊重を国是として80年前に生まれ直した国」と提起し「二度と戦争を繰り返さないために、なぜ日本が軍国主義化したのか、国家の暴走を止めることはなぜ出来なかったのか。検証と反省を行う必要がある」と談話を求める理由を説明。

 加えて「排外主義や歴史修正主義が蔓延する現状を憂慮しています。国内外での差別の広がりを阻止すること、日本の再軍備とファシズム化を警戒する各国との良好な関係を維持構築することは日本の国益のために重要です。過去の過ちを認め、反省することは自虐でも恥でもありません。楽な道ではなくてもそれをやり遂げることは日本人としての真の誇りになるのではないでしょうか」と投げかけた。

 そのうえで「今こそ、沖縄、広島、長崎に誠実に向き合う姿勢を見せた石破総理大臣に80年談話を閣議決定で出していただきたい」と求め、これへの賛同者に署名を募っている。(編集担当:森高龍二)