液化アンモニアなど値上げ 昭和電工

2008年06月13日 11:00

 アンモニア原料となるナフサ等の原燃料の価格上昇を受け、昭和電工は7月1日の出荷分から液化アンモニア価格を上げると発表した。

 同社によると、値上げ幅は液化アンモニア(ローリー扱い)20円/Kg以上。液化アンモニア(ボンベ扱い)30円/Kg以上。アンモニア水(ローリー扱い)5円/Kg以上。

 同社は「アンモニア原料の多様化や、継続的なコストダウンの実施により、コスト上昇の吸収に努めておりますが、これまでの原燃料の高騰により既に採算は厳しい状況であり、自助努力での対応は限界に達しています」と説明。

 液化アンモニアは、ナイロンやアクリロニトリル等の合成繊維原料、火力発電所等の排煙に含まれる窒素酸化物(NOx)の除去、自動車・建設機械部品の金属表面処理などの一般工業用途や肥料用途などに幅広く使われている。

 アンモニア水は、地方自治体が運営する清掃工場の排煙に含まれる窒素酸化物の除去に使用されており、同社の川崎製造所は関東以北で唯一の外販用液化アンモニアの製造拠点として、船舶、タンクローリーによる大量輸送からボンベによる小口販売まで、さまざまなニーズに応える供給体制がとっている。