御手洗冨士夫日本経済団体連合会会長は、さきの同連合会総会であいさつし、「10年以内に世界最高の所得水準を達成できるよう、第1にイノベーションを加速して成長力を強化する、第2にEPA・FTAの締結を通じ 世界経済のダイナミズムを日本に取り込む、第3に道州制を導入して日本全体の豊かさを向上させる、第4に事業環境の整備を進めることで企業の活力を高める、第5に公的部門の改革によって国民の安心・安全を確保する。こうした施策によって、改革を着実に実現させたい」と経済界として5本の柱を強力に推進していきたいとの意向を表明した。
また、「政治情勢などを背景にして、社会保障制度改革も念頭においた税制抜本改革が先延ばしになっていることは、極めて大きな問題」と語り、「社会保障費の増大に対応する財源の確保は国の命運を左右する一大課題であり、国民が安心と安全を確保できるよう、消費税の拡充を含め、計画的かつ中長期的な改革プログラムを設定した上で、国民に対して真摯な態度で丁寧に説明を行い、理解を求めていくことが必要」と強調。「明確な目標を各界各層が共有することが大事であり、その上で初めて、社会全体が大きな動きを始める」と政治にも強いリーダーシップを求めた。