独立型太陽光発電システム 2010年に商品化

2008年05月29日 11:00

 シャープは太陽光で作ったエネルギーだけでテレビや照明などが使える無電化地域に貢献する最先端技術「独立型太陽光発電システム」を第4回アフリカ開発会議に合わせて、横浜市内のパシフィコ横浜で開催されている「アフリカン・フェア2008」で紹介している。シャープでは2010年中をめどに普及拡大可能なコストでの商品化を目指したい意向だ。

 アフリカン・フェア2008は「アフリカ各国の産品が展示紹介されるとともに、国情や投資環境、観光などの紹介を通じて、ビジネスパーソンや一般消費者のアフリカへの関心を喚起し、アフリカ産品の対日輸出の拡大を図るために開催されているもので、逆に、アフリカに貢献できる日本の最先端技術や商品も紹介されている」。なお、5月28日から30日まではビジネスデー。一般公開は5月31日と6月1日になっている。

 今回紹介されているシャープの独立型太陽光発電システムは昼間には発電とともに余った電気を充電し、夜間には昼間充電した電気を利用できるしくみで、「優れた温度特性により高温地域で効率よく発電可能な薄膜太陽電池(90W/360W2タイプ)、鉛を使わず環境にやさしいエリーパワー社製のリチウムイオン電池(1024Wh/4096Wh、2タイプ)とインバータの組み合わせによって実現した」(同社)。

 これにより「無電化地域で最低限必要であると想定される家電製品において、90Wシステムでは照明・ラジオ・扇風機を、360Wシステムではテレビ(15型)・照明・扇風機・冷蔵庫をフル充電してあれば無日照でも3日間使用することが可能」としており、「世界の無電化地域の16億人に貢献できるもの」と期待が寄せられている。