都市公園や河川、道路、駅舎などを住まいにしているホームレスの人は全国503市区町村で1万6018人が確認された。
厚生労働省が今年1月に実施したホームレスの実態調査で全国の1820市区町村で目視により調査したもので、男性は1万4707人、女性は531人、防寒具を着込んでいたために性別が分からなかった人780人が確認された。
19年度調査に比べて2546人減少していたが、沖縄、愛媛、福島など14県で前年より増えていた。
ホームレスの人が最も多かったのは大阪府で4333人、東京都が3796人。この2都府で全国のホームレス数の過半数を占めている。最も少なかったのは青森県の2人だった。
ホームレスの人たちは起居している場所では河川が最も多く30・6%(4907人)、次いで都市公園の29・6%(4737人)、道路は15・9%(2550人)、駅舎4・3%(681人)でその他の場所が19・6%(3143人)だった。都市公園の比率が減り、河川が増えた。
また、都市部では隠れたホームレスとして、「インターネットカフェ」や「漫画喫茶」を一時しのぎの宿泊施設にしているネット難民も増えており、ホームレスが減少したといえない実態がある。