偽ブランド品など知的財産侵害での差止過去最高

2008年03月17日 11:00

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(注)一般商業貨物及び国際郵便物に係る侵害物品の差止件数及び点数を計上(財務省資料より)

 財務省は平成19年の全国の税関における偽ブランド品等の知的財産侵害物品の差止状況をまとめた。「差止件数が初めて2万件を超え過去最高となったことに加え、中国からの輸入が増加したことと医薬品の差止めが増加したことが平成19年の差止状況の特徴だった」と指摘している。

  それによると、知的財産侵害物品の輸入差止件数は2万2661件となり、前年と比較して15・7%増加。初めて2万件を超えた。一方、輸入差止め点数は103万9000点となり、前年から6・1%の微増にとどまり、1件あたりの平均差止点数では46点と、前年の平均点数の50点を下回り、知的財産侵害物品の輸入の小口化が進んでいることを示すものとなった。小口化が進んでいる理由として「インターネットによる注文を通じ、郵便物等により少量の偽ブランド品等を輸入する手口が多く用いられていることが背景にある」としている。

  今回の調査により、税関で差し止められた知的財産侵害物品の総額について正規品価格を参考に推計を行った場合、平成19年の知的財産侵害物品の総額は約385億円になっていたと報告している。

 このほか、知的財産侵害物品の中国からの輸入は前年と比較して件数ベースで70・7%増え、点数ベースでも53・5%増と大幅に増加。過去最大になっていた。

 また、差止め点数の品目では知的財産を侵害する医薬品約9万7千点が差し止められており、前年の約4千点から大幅に増加していた。