所得制限捻出財源は低所得者向け給付型奨学金に

2013年08月28日 11:48

 高校授業料の実質無償化に所得制限を設けるとして、自民・公明は世帯年収で910万円以上にすることで合意した。新年度からの導入を目指す。これに対し、民主党の桜井充政調会長は「我々の理念と全然違う」とし、家計の教育費軽減のため、無償化を訴えていく考えを示した。

 自民・公明が所得制限により捻出された財源で年収250万円以下の低所得者向けに公立高校で年13万円、私立高校で14万円の給付型奨学金を創設することについては「ひとつのやり方」との受け止めを示した。給付型奨学金は所得制限導入の新入生から対象にする予定。

 桜井政調会長は「教育予算全体を増やす考え方もあったのではないか」と所得制限を設けることでの捻出でなく、ほかの予算削減での捻出方法もあったのではとの考えを示した。

 桜井政調会長は「世界的にみれば教育コストはほとんど親の負担がないのは当たり前」とし「世界的標準から大きく逆行することになる」と基本的な立ち位置として、所得に関係なく全面的な授業料無償化への取り組みを今後も進めていく姿勢を示している。(編集担当:森高龍二)