港湾内の水 2日ですべて入れ替わる

2013年10月22日 09:31

 民主党の玉木雄一郎議員は21日の衆議院予算委員会で東京電力福島第一原発事故による海洋汚染などの対策に万全を期すよう提案を含めて政府に対応を迫った。質問の中で、0.3キロ平方キロメートルの湾岸内の水は2日間ですべて、港湾外の水と入れ替わっていることも示された。

 港湾内のすべての水が2日間で入れ替わることは9月27日の閉会中審査で東京電力の廣瀬直己社長が発言していた。玉木議員は廣瀬社長の発言をとりあげた。そのうえで「汚染水の影響はブロックされているが、発電所由来の核物質が含まれている可能性があるかも知れない水は出ている。完全にブロックされているというのは言い過ぎだと思うが、国際公約になっているので国を挙げて党派を超えて総理の約束を皆で実現するよう全力を挙げることが必要」と強調。

 また「港湾外から20キロメートル圏内については規制庁自身がモニタリングを行い、データを突き合わせ、国際的に信頼できるデータを出すべき。モニタリングこそ国が前面に出て主体的な役割を果たすべき」とした。

 玉木議員は「データの見える化」をより進めるとともに、「炉内に投入されたホウ酸やヒドラジンといった有毒な物質に関するモニタリングについても、日本の海が安全だと発信していくべき。海洋モニタリングの強化を」と求めた。

 茂木敏充経済産業大臣は「与野党を超えていい提案は検討していく」とデータの見える化への取り組み強化とともに、玉木議員の提案を検討していく姿勢を示した。データの分かりやすさと客観性など、国際社会への一層の情報発信も求められている。(編集担当:森高龍二)