野田佳彦総理は19日付けで原子力規制委員会を発足させるとともに、田中俊一・元原子力委員長代理を委員長にすえる人事を行うが、12日の民主党代表候補による公開討論会で「人事について残念ながら国会の中で同意を得ることができなかった」としたうえで「規制行政を空白にすることはできないため、やむを得ず、限られた中から最適な人を選んだ」と強調。苦渋の選択人事であるとした。
原子力規制委員会委員は原発村からフリーの人であるべきとの立場で問題を提起している民主党代表候補の原口一博元総務大臣の質問に答えた。
野田総理は「原発をゼロにする意見が国民の過半」との認識を示したうえで「原発の新増設は行わない、40年運転制限を厳格に適用する、原子力安全規制委員会の安全確認を得たもののみ再稼動するとの3原則を確立する」などの考えを示した。ただ、国民の間にも原発村出身者が委員長につくことに違和感と不審を抱く声は強い。(編集担当:森高龍二)