お中元、新定番としてジェラートが台頭

2012年08月13日 11:00

 お中元シーズンを迎え、各地の百貨店やデパートなどで今年もお中元商戦が繰り広げられている。また、近年はインターネット通販の利用も増加しており、お中元やお歳暮といった儀礼的な贈答は減少傾向にあると言われるものの、依然としてその商戦は活発である。お中元の定番の一つと言えるのがビールであろう。しかし今年は、ジェラートが新たな定番としてのポジションをうかがっているようである。

 婦人画報編集部が運営するグルメ・スイーツ・ギフトのお取り寄せサイト「婦人画報のおかいもの」において、アクセスランキング3位となっているのが、VEGETARE(ベジターレ)の「とれたて野菜と果実の生ジェラート」である。果肉感溢れるトマトジェラートや、リフレッシュ効果が期待されるミント、ヨーグルトのジェラートにはバラの香りを纏わせたり、ニンジンと完熟マンゴーを合せるなど、女性の好奇心をそそるラインナップとなっている。また山田養蜂場からは、お中元シーズンに合わせて、あっさり上品な甘さが特長のルーマニア産熟成アカシア蜂蜜や、北海道十勝産生乳を使用した、大人気の「はちみつジェラート6種類詰合せ(ミルク・いちご・黒豆・抹茶・豆乳・チョコレート)」に、新しく4種類(キャラメル・栗・ゆず・マンゴー)を加え、10種類の詰合せで販売を開始。ジェラートやシャーベットは、含まれる空気が多いと口当たりが軽くなる反面、素材の味を感じにくくなる。その為、同社のジェラートは、空気を含ませる量を調整することで、素材の美味しさを十分に味わいつつ、重く硬い食感にならないものに仕上がっているという。また新製品のゆず味(シャーベットタイプ)には、ゆずピールとゆず果汁を配合、栗味にも栗あんと栗甘露煮を練り込むなど、素材へのこだわりも際立つ商品となっている。

 お中元の予算は、3000円から5000円程度が中心である。この予算内で、「喜ばれやすいもの」「少し高級感のあるもの」を選択しようとする時、「ひと味違う」ジェラートはちょうど良いものかもしれない。昨年来「絆」という言葉がクローズアップされる中、お中元は、日本でかねてから行われてきた「絆」や「人との繋がり」を象徴する慣習であろう。肩の張った贈り物としてではなく、日頃の感謝の気持ちを表す手段の一つとしてジェラートなどのスイーツが、暑い季節、お中元の定番としてのポジションを確立する日も近いのかも知れない。