新日本製鐵・住友鋼管・住友商事及びメタルワンの4社が、メキシコにおける自動車用鋼管の製造・販売体制を構築するために、合弁会社「NIPPON STEEL PIPE MEXICO, S.A. DE C.V.」を設立すると発表。資本金は2400万USドルで、出資比率は新日鉄55%、SPTアンドSCインベストメント25%(住友鋼管75%出資、住友商事25%出資)、メタルワン 20%だという。
日系自動車メーカーの新規進出及び生産能力増強等により、今後大幅な増加が見込まれているメキシコ。これに伴い、新日鉄及び住友鋼管が得意分野とするミドル・ハイグレード領域の鋼管需要が急速に拡大することが予想され、この需要を確実に捕捉するため、今回の現地法人の設立・工場の建設に至ったと言う。生産開始は2013年6月からの予定で、日系自動車メーカー、欧米系自動車メーカー及び自動車部品メーカーに製品を供給する。
2011年は乗用車と軽トラックを250万台以上生産し、乗用車の生産国としては世界第8位にまで成長しているメキシコ。2011年の生産台数は前年比13.1%と高い増加率となっている。輸出国は北米・欧州・日本など各国にわたるが、中でもブラジルをはじめとする南米諸国市場向けの輸出は、年間で56%もの成長率を記録しているという。北米と南米の巨大市場の中間という好立地を背景にどこまでメキシコの自動車産業が伸長するのか。そしてその中で日系メーカーはどこまでシェアを伸ばすことが出来るのか、注目が集まるところであろう。