時給の上昇圧力が止まらない。人材サービスのエン・ジャパンによると、6月度の三大都市圏の募集時平均時給は1,515円。前月比プラス1円(0.1%増)、前年同月比プラス12円(0.8%増)で、7ヶ月連続で前年同月比プラスとなり、引き続き、前年比で時給が高い動きが続いている。特にIT系および技術系でこの傾向が強く、IT系の平均時給は2000円に迫る勢いとなり、両職種とも直近2年間の最高時給を更新していた。派遣各社では人材募集の策として、対象年齢の引き上げなど様々な工夫を凝らしているようだ。
続く人材不足の中で、単純に時給を上げるだけでは応募増につながらないことも多いことから、▽派遣会社で未経験者の教育を行ったうえで派遣を行う、▽募集の対象年齢を引き上げる、▽帰属意識を高めるためにスタッフ向けのキャリアセミナーを開催する――などの動きも増加しているという。
三大都市圏の職種別平均時給では、「IT系」職種の平均時給は1,977円で前月比プラス43円(2.2%増)、前年同月比プラス146円(8.0%増)、「技術系」職種が1,669円で同プラス3円(0.2%増)、同プラス97円(6.2%増)となっている。この2職種については、経験者の獲得が難しく、採用難易度の高さから時給が上がり続けている模様。
このほか、前年同月比プラスとなったのは「オフィスワーク系」職種の1,465円で同マイナス1円(0.1%減)、同プラス16円(1.1%増)、「クリエイティブ系」職種の1,615円で同マイナス4円(0.2%減)、同プラス11円(0.7%増)。
一方で、前年同月比マイナスとなったのは「営業・販売・サービス系」職種の1,377円で同マイナス4円(0.3%減)、同マイナス5円(0.4%減)、「医療・介護系」職種の1,432円同プラス17円(1.2%増)、同マイナス43円(2.9%減)だった。
エリア別にみると、関東エリアの平均時給は1,589円で前月比プラス9円(0.6%増)、前年同月比プラス26円(1.7%増)、東海エリアは1,308円で同マイナス11円(0.8%減)、同プラス16円(1.3%増)において、前年同月比プラスを更新。関西エリアは1,322円同マイナス14円(1.0%減)、同マイナス6円(0.5%減)ではマイナスとなっていた。(編集担当:横井楓)