「若者の車離れ」が叫ばれて久しい。特に都市部の若者たちは、以前よりも、同世代が「車をもつこと」をカッコイイと思わなくなっていることが、ソニー損害保険の「新成人のカーライフ意識調査」(2014年1月6日公表)で分かった。
調査は、今年の新成人(1994年4月2日~1995年4月1日生まれ)に対し、インターネットリサーチで実施。1000名の有効回答を得た。
「普通自動車運転免許の保有状況」を聞いたところ、「オートマ限定で免許を保有している」が31.9%、「マニュアルで免許を保有している」が25.2%となり、合わせて57.1%が運転免許を保有していた。男女別では、男性(62.2%)の方が女性(52%)よりも高く、居住地別では都市部が47.4%、地方で59.7%となっている。「オートマ限定」の免許をもつ新成人の割合は、3年前から5.7ポイント増えた。都市部の増加率が11.2ポイント(2012年18.8%→2015年30%)と大きかったことが、全体を押し上げている。
車の所有に対するイメージも変わりつつあるようだ。「同年代で車を所有している人はカッコイイと思う」の項目に「あてはまる」と回答した割合は44.7%で、3年前の54.2%から9.5ポイント減った。特に都市部では、この傾向が顕著で、3年間で「カッコイイと思う」が20.7ポイント減少(2012年58.7→2015年38%)している。都市部の新成人では、車を所有している同世代に魅力を感じることが少なくなってきているようだ。
ただ、若者たちが一概に「車離れ」しているとも言い切れない。「“若者の車離れ”とは自分自身のことだ」との問いに、「あてはまる」と答えた割合は37.9%と、4割以下だった。一方、「あてはまらない」が33.5%、「どちらとも言えない」が28.6%で、“若者の車離れ”について、自分がそうだと思う割合と、そうではないと思う割合が拮抗している。
「車に興味がある」に「あてはまる」と答えた新成人も45.5%と、「あてはまらない」(34.5%)を上回った。一方で、「車を所有する経済的な余裕がない」が70.7%と大多数を占めており、調査したソニー損保では、「車に興味がないわけではなく、所有する余裕がないことが、多くの新成人の実感なのでは」とコメントしている。(編集担当:北条かや)