今年のシーズンも残りわずかとなった第15戦。いよいよ日本にMotoGPが上陸した。
日本GPはヤマハ・ホンダといった日本メーカーにとってホームグランプリであり、メーカー、チームにとって重要なレースとなる。又、終盤を迎え、ポイントランキングの行方が気になるレースでもある。レースは気温は20度、路面温度は23度のドライコンディションの中、ツインリンクもてぎで開催された。全長4.8キロのテクニカルコースのポールポジションを奪ったのは今季6度目、通算50回目のメモリアルとなったホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)。ダニ・ペドロサ(ホンダ)は2番グリッドを獲得し、スタートから目が離せない予選結果となった。3番手はカル・クラッチロー(モンスターヤマハテック3)、今レースから復帰したケーシー・ストーナーは7番手、ヤマハ・YSP・レーシングから出場する中須賀克行が11番手からのスタートとなった。
素晴らしいスタートを見せ、ホールショットを奪ったのはロレンソ。ペドロサは2位をキープしながら、トップを伺う展開に。レース序盤はまるでアラゴンのリピートを見ているように、トップ2の走りは後続を引き離していく。
レース中盤の12周目にレースは動く。それまで、ハイペースでレースを引っ張るロレンソにしっかりと付いて行ったペドロサが5コーナーで遂にその座を奪う。その後方では3位争いが熾烈になっていく。クラッチローと熱い走りを展開したのは、アルバロ・バウティスタ(ホンダ)。終盤まで抜きつ抜かれつの展開は素晴らしいものだったが、最終ラップにクラッチローがガス欠をした所でドラマは終わりを迎えた。
トップに立ったペドロサはその後、ペースを上げ、最終的には4秒以上の差をロレンソに付け、2戦連続での優勝。日本GPも2年連続の優勝となった。中盤以降はクレバーなレース展開で単独2位フィニッシュしたロレンソは、プレッシャーのかかる中、14回目の表彰台を獲得し、抜群の安定感を見せた。同僚のスピースはまたしてもアクシデントに見舞われ、無念のリタイアとなった。期待の日本人ライダー中須賀はニッキー・ヘイデン(ドゥカティ)とのバトルで観客を魅了し、9位でレースを終えた。
ここから3週連続のMotoGP。ポイントランキングの争いの行方はいよいよ大詰めを迎える。次戦マレーシアGPは、セバン・インターナショナル・サーキットで10月21日に決勝が行われる。(編集担当:加藤隆文)