ここ数年ブームとなっているソーシャルメディア。個人による情報発信や人と人との繋がりによる情報伝達が注目を集め、近時は日本においても企業によるソーシャルメディア活用広がっている。一方でソーシャルメディアの活用というと、最新サービスの活用度のみが注目されることが多く、ソーシャルメディアと呼ばれるサービス群全体への取り組みはあまり注目こなかった。こうした状況を受けアジャイルメディア・ネットワーク(AMN)が、日本企業におけるツイッターやFacebook、LINEなどのソーシャルメディア活用企業調査を行い、積極的に活用している企業のランキングリスト等を発表した。
今回で5回目となる本調査では、TwitterやFacebook、Google+やLINEなど、計12種類のソーシャルメディアを対象とし、企業アカウントやチャンネルにおけるフォロワ―数、登録数や動画再生数などを合算して指数化。メディア企業やネット企業を除いた約300社が調査対象となっている。
結果、前回調査で一位であったローソン<2651>が二位に転落。変わって前回調査時には二位であった日本コカ・コーラが今回の調査では一位を獲得している。他、順位に変動はあるものの、トップ10に入る企業の顔触れに大きな変化は見られない。これら企業においては、Google+、Pinterest、LINEの利用が大きく増加。中でもLINEに関しては、公式アカウントの友達数が数百万という単位になっているという。また、トップ50企業における各ソーシャルメディアのサービス別の利用率の推移を見ると、伸び率で最も大きかったのはLINEで、前回調査時の12%から36%へと3倍にまでポイントが伸長。トップ100企業における利用率の推移においても、LINEが前回調査時の8%から23%へと約3倍にポイントを伸ばし、最も伸長したソーシャルメディアとなっている。その他、Google+とPinterestもそれぞれ倍以上、利用率が増加した。
基本的にサービスの利用自体は無料の場合が多いソーシャルメディア。その為、高い投資回収率が見込めることが、近時のブームの所以と言える。この市場はどこまで拡大するのか、そして、これにとって代わる広告手段はあらわれるのか、注目してみていきたい。(編集担当:井畑学)