公務員給与 自治体対応を交付税に反映させよ

2013年01月26日 09:55

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総務省は全国市町村県毎に個別に指数を把握し、公表するとともに、地方交付税にその結果を反映させるべきだろう。

  政府は平成25年度の地方公務員の給与について引き下げの要請を閣議決定した。独立行政法人や特殊法人についても役職員の給与改定に国家公務員の給与水準を十分考慮し、国民の理解が得られる適正水準にするよう「厳しく見直すよう要請する」とした。

 今回の要請について、政府は「国家公務員については昨年8月に高齢層職員の昇給抑制に関する人事院勧告を平成26年1月1日から実施するが、その前に、給与減額支給措置が行われている」とし「地方公務員においても(防災・減災事業の積極的な取り組みなど財源捻出のため)速やかに国に準じて必要な措置を講じるよう要請する」とした。

 菅官房長官は一部地方自治体から反発の声がでていることも踏まえ、閣議決定発表とともに官房長官談話を発表した。

 そこには「公務員諸君が日夜公務に精励している実情を十分承知しているが、現下の厳しい諸情勢の下での決定であることを十分にご理解頂きたいと思います」と低姿勢でのお願いに終始。

 「国に準じての措置」とは率の明示はないものの、7.8%の給与削減を要請するもので、麻生太郎財務大臣は国と地方の協議の場で7.8%という数字をあげて給与引き下げを要請した。

 麻生大臣は「(給与削減の対応をしていないなどの)市町村県ではラスパイレス指数が平均106.9になっており、地方公務員の方が国家公務員に対し6.9%高い状態になっている。地方交付税は全国民の負担であるので、国民の理解は得られない」とした。

 日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長はラスパイレス指数では指定職(国の管理職、約800人)が入っていないとして片山さつき総務大臣政務官とのやりとりで指摘しているが、「これを入れても地方公務員の方が高い」(片山政務官)との結果が出た。片山政務官は総務省の事務方の資料を作成してもらって、説明したようだ。

 麻生財務大臣は「ラスパイレス指数で100を切っているところに、さらに7.8%切ってくださいといっているわけではない」とラスパイレス指数を一定の基準にしていることをうかがわせた。

 麻生大臣によると「100以下は岡山、北海道、鳥取、大阪」で他の自治体は超えているという。

 当然ながら、地方交付税では国民レベル、住民税や所得税からすれば地方自治体の住民レベルで理解できる最低条件は「ラスパイレス指数で100までには引き下げる」ことだろう。

 そうだとすれば、総務省は全国市町村県毎に個別に指数を把握し、公表するとともに、地方交付税にその結果を反映させるべきだろう。あわせて、地方自治体は条例改正など必要な措置に早急に取り組むことが求められている。(編集担当:森高龍二)