リニア新幹線全線開業・最大8年前倒し 総理

2016年07月11日 21:43

 自民党の安倍晋三総裁(総理)は参院選挙の結果を受けて、11日、記者会見し、「今回の選挙では自民党、公明党の連立与党で、改選議席の過半数(61議席)を目指すという目標を掲げ、連立与党で70議席。過半数を大きく上回る議席を頂いた。アベノミクスを一層加速せよと、国民の皆様から力強い信任を頂いたことに御礼を申し上げる」とアベノミクスに国民の信任を得たと冒頭にアピールした。そのうえで、「あす、石原伸晃経済財政政策担当大臣に経済対策の準備に入るよう指示する」と語った。

 また、経済対策のキーワードは「未来への投資」とし「未来の成長につながる分野に大胆に投資する」との考えを述べた。

 安倍総理は特に「地方が誇る、魅力ある農産物や観光資源を世界にどんどん売り込んでいく。それを実現させていく。そのため21世紀型のインフラ整備をしていく」とした。

 安倍総理は「輸出1兆円目標の早期実現に向け、農林水産物や食料の輸出基地、輸出対応型施設を全国につくる。外国人観光客4000万人時代に向かってクルーズ船を受け入れる港湾施設の整備など地方の観光施設を抜本的に増強しなければならない」としたほか「各地方の旅館やホテルの改修や建設など未来の成長を生み出す民間投資もどんどん喚起する」と意欲を示した。

 また「ゼロ金利環境を最大限に活かし、財政投融資を積極的に活用する」とし「リニア中央新幹線の全線開業を最大8年間前倒しし、整備新幹線の建設も加速させる。東京、大阪。日本の二大都市を大きなハブとしながら、全国に広がる地方創生回廊をつくりあげ、成長の果実が全国津々浦々にまで行き渡るようにする」と大型事業の取り組みに強い姿勢を示した。(編集担当:森高龍二)