15年のADAS用キーデバイス/コンポーネントの世界市場規模は前年比39.5%増の4,327億7,900万円に

2016年07月19日 08:26

 矢野経済研究所では、先進運転支援システム(ADAS)の世界市場について調査を実施した。調査期間は2016年3月~6月、調査対象はカーエレクトロニクスメーカ、半導体メーカ、自動車メーカ。調査方法は同社専門研究員による直接面談、電話・e-mail によるヒアリング、ならびに文献調査を併用した。

 2015年における ADAS(ADAS:Advanced Driving Assistant System、ADAS)用キーデバイス/コンポーネントの世界市場規模は4,327億7,900万円であった。2014年の市場規模から39.5%増となり、日米欧を中心にADAS搭載車が急増している。2015年は欧州よりも日米の増加率が高く、両市場ともラグジュアリークラス(高級車)以外でも ADAS 搭載車両が増えているという。

 日本市場は JNCAP(Japan New Car Assessment Programme)において AEB(緊急自動ブレーキ、AEB)評価試験が2014年から始まっており、2016 年からは歩行者AEB評価試験も実施される予定である。これに対応するためにトヨタ自動車はToyota Safety Sense C, P、ホンダはHonda SENSING などの新しい安全システムを 2014年末に市場投入してAEB搭載車種を増やしている。このため、日本市場におけるADAS装着率は2015年に40%を超え、日米欧の中で最も装着率の高い市場となっている。

 米国市場については、米国運輸省(USDOT)、米国運輸省高速道路交通安全局(NHTSA)、米国道路安全保険協会(IIHS)が2022年までに主要自動車メーカ20社が製造する全新規販売車両においてAEBが標準装備になると発表している。このため、各自動車メーカでは前倒ししてAEBの搭載を進める可能性が高く、2020年までに9割以上の新規販売車両に ADAS が標準搭載されると推測する。

 欧州についてはミドルクラス以下にもADASの標準化が進んでおり、2015年は日本と同様にADAS装着率は40%を超えている。今後はコンパクトクラスへの標準化が2017年~2019年にかけて進むと予測している。このような状況から、2016年以降は ADAS用センサの需要拡大が急速に進み、2020年におけるADAS用キーデバイス/コンポーネントの世界市場規模は1 兆4,475億5,500 万円、2014年~2020年における年平均成長率(CAGR)は29.3%になると予測している。

 また、歩行者AEBに対応するためにフロントに搭載されるADAS用カメラが日米欧で必須となる。また、自動運転機能を実現するためにADAS用カメラの高性能化も進み、車両1台あたりの搭載個数も増える。このため、2014年~2020年における年平均成長率(CAGR)43.6%で市場は拡大し、2020年のADAS 用カメラの世界市場規模は6,800億3,000万円に伸張すると予測している。(編集担当:慶尾六郎)