経済産業省は4月から6月期の地域経済産業調査の結果を27日までにまとめ、発表した。全体の景況は「一部に弱い動きがみられるものの、緩やかに改善している」とした。
調査は6月8日から30日にかけ、825社を対象に、業況、生産、設備投資など、地域ごとの経済動向把握のために4半期ごとにヒアリング調査等を実施し集約・分析した。
その結果、景況判断は北陸で上方修正、東北、近畿、四国、沖縄は据え置き、北海道、関東、東海、中国、九州は下方修正となった。
個人消費は「中間層を中心に消費マインドの低下傾向がみられた」とし「スーパーにおいても必要な商品しか買わないといった声が聞かれている。家電販売は白物家電が堅調に推移した。自動車販売では軽自動車が燃費不正問題等の影響もあり回復が遅れているものの、普通車には新型車効果がみられる。外国人観光客による消費については消費行動の変化がみられる」としている。
個人消費に大きく影響する雇用については「引き続き人手不足が続いている」とし「人材確保のための賃金アップ、非正規社員の正社員登用等により人材の確保・定着を図る動きがみられる」としている。職安統計での5月時点での有効求人倍率は全国平均1.36倍。最も高いエリアは北陸で1.67倍。最も低いエリアは沖縄で0.98倍だった。それでも沖縄は1月(0.9倍)から連続して右肩上がりになっている。(編集担当:森高龍二)