FTAなど「包括的内容に」アジア11経済団体

2016年07月18日 08:24

 アジアの10の国・地域を代表する11経済団体が参加し、シンガポールで16日開かれたアジア・ビジネス・サミットは「地域経済の統合」や「インフラ開発」「イノベーションと技術」「環境とエネルギー」の4つの分野で目標を掲げた共同声明をまとめ、目標実現のため、各国・地域の政策立案者に働きかけていくことを決めた。

 このうち、地域経済統合では「アジアにおける経済連携協定(EPA)と自由貿易協定(FTA)はFTAAP(アジア太平洋自由貿易圏)の構築に向けた足掛かりとなる」とし「本サミットでEPAやFTAは包括的な内容とすべきことを再確認した。また非加盟国についてもEPAやFTAへの交渉参加の機会が与えられるべき」としている。

 また「主要製造業やサービス業に係る直接投資を誘致することは産業集積につながる」とし「EPA、FTAの実現で外資の上限規制の緩和、投資家の意欲を阻害する過度なパフォーマンス要求の撤廃を求める。民間部門の正当な利益を守るため、ロイヤルティ送金の自由が保証されなくてはならない」と求めている。

 このほか、電子商取引を進めるために「インターネット経由でのコンテンツの国外送信を含む電子送信に対する関税賦課の禁止やデジタル製品の無差別取扱、インターネット上の消費者保護、個人情報保護等を支持する」としている。(編集担当:森高龍二)