一般社団法人日本フードサービス協会(JF)は協会会員社を対象とした外食産業市場動向調査6月度の集計結果をまとめた。
それによると、6月は、北海道を除き全国的に気温が高かったことや関東で降水量が少なかったことなどが、外食需要にプラスとなり、全体の売上は102.0%と、7カ月連続して前年を上回った。ファーストフードは引き続き好調(売上104.8%)、また、ファミリーレストランはお得なランチなど価格訴求力のあるメニュー提供により回復傾向となった(売上100.4%)。
ファーストフード業態は全体売上は104.8%と前年を上回った。「洋風」は、各社まちまちであったが、キャンペーンメニューが牽引し売上は105.9%となった。「和風」は、クーポンやキャンペーンが客数増に貢献し売上は107.8%となった。「麺類」は、高気温の日に夏メニューが好調で売上は106.7%と堅調。「持ち帰り米飯・回転寿司」は、店舗減などから97.9%と前年を下回った。「その他」は、アイスクリームもカレーも客数は伸びなかったが、値上げや付加価値メニューの訴求等で客単価が上昇、売上は前年比102.4%となった。
ファミリーレストラン業態は、全体売上は回復傾向にあり、100.4%と前年を上回った。業種別では、「洋風」は、価格訴求力のあるメニューは好調であったが、店舗減で売上はほぼ前年並みの99.4%、「和風」はランチ時間帯などが堅調で101.1%、「中華」は店舗削減等で99.6%となった。「焼き肉」は、大学生等限定の学割キャンペーンなどが奏功し、売上は105.1%と引き続き前年を上回った。
パブ・居酒屋業態は、景況感が優れない中、飲酒業態は振るわず、「パブ・ビアホール」は、売上は99.3%と2カ月連続で前年を下回った。「居酒屋」は店舗削減の影響で88.4%と依然として前年比減が続いている。
ディナーレストラン業態は、価格が低めのメニューが好まれる傾向が出始め客単価を下げているが、店舗数の増加により売上は102.8%となった。
喫茶業態は、ショッピングセンターや百貨店等の商業施設立地の店が引き続き振るわなかったものの、新メニューの投入等で客単価が上がり、売上は101.1%と前年を上回った。(編集担当:慶尾六郎)