北方領土・日露平和条約は最重要外交課題 外相

2016年10月01日 08:02

 岸田文雄外務大臣は30日の記者会見で日露関係について「北方領土問題、平和条約締結問題は最大の課題であり、日本の外交を考えも、最も重要な外交課題の一つだ」と語った。

 岸田外務大臣は「日露間で、12月15日にはプーチン大統領の訪日ということで一致している」とし「そういった日程もにらみながら、引き続き日露間で精力的に、この問題に取り組んでいかなければならない。相手のあることであり、予断することは控えるが、日本としてもしっかり取り組んでいきたいと強く思っている」と年末にかけ、北方領土問題、日露平和条約締結への動きに大変重要な時期になることを示した。

 また、米大統領選挙に関し、大統領候補のトランプ氏はテレビ討論会で在日米軍駐留経費の負担増について改めて求める主張をしているが、日本側はすでに約7割の負担をしている。日本政府はトランプ氏にどう対応するのかとの記者団の問いには「在日米軍駐留費についてコメントすることは控えたい」としたうえで「日米安保体制は日米いずれかの国のみが利益を享受するという枠組みではない。米軍の駐留経費についても日米間で適切な分担が図られるべきものと考える」とした。

 そのうえで、岸田外務大臣は「トランプ候補、クリントン候補のどちらが勝ったとしても日米同盟の重要性は変わらない。それぞれの陣営の人脈との接点は引き続き探っていかなければいけないのではないかと思う」とした。(編集担当:森高龍二)