IT専門調査会社 IDC Japanは、国内アプリケーションデプロイメント/構造化データ管理ソフトウェア市場予測を発表した。
2015年の国内アプリケーションデプロイメント/構造化データ管理ソフトウェア市場は、前年比5.0%増の4,113億円となった。同市場は3つの中分類市場で構成されており、2015年の売上額は、構造化データ管理ソフトウェア市場が2,436億円(前年比成長率4.6%)、アプリケーションプラットフォーム市場の売上額が1,079億円(前年比成長率6.5%)、インテグレーション/オーケストレーションミドルウェア市場の売上額が598億円(前年比成長率4.1%)だった。2015年は、大手金融機関や公共関連の大規模プロジェクトが市場を下支えしたほか、パブリッククラウド上でのアプリケーション開発やデータアナリティクスが活発化しており、市場の成長に好影響を与えているという。
2020年の国内アプリケーションデプロイメント/構造化データ管理ソフトウェア市場は5,325億円とIDCでは予測している。同市場に分類されるソフトウェアは、ビッグデータアナリティクスやIoTといった企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を実現するためのアプリケーション基盤として不可欠な機能を持っている。国内アプリケーションデプロイメント/構造化データ管理ソフトウェア市場はDXに取り組む企業のニーズを取り込むことで、2015年~2020年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)5.3%と中期的に高い成長を続けていくと予測している。
「DXによる市場の成長の果実を享受するために、ITサプライヤーは顧客企業のDX支援の製品やサービスを提供するだけでなく、自身のビジネス体制もDX時代に適合したものに変化していく必要がある」とIDC Japan ソフトウェア&セキュリティグループ マーケットアナリストの草地慎太郎氏は分析している。(編集担当:慶尾六郎)