ニールセンによると、消費者が新しい知識や情報を知るのはスマホからが一番多いことが分かった。同社は、消費者のマルチスクリーンの利用動向調査「Nielsen Digital Consumer Database 2016(ニールセン デジタル・コンシューマー・データベース2016)」をもとに、消費者のマルチスクリーン利用状況についての分析結果を発表した。
まず、各デバイスの利用目的の上位を見ると、パソコンでは1位が「必要な知識・情報を得るため」、2位が「新しい知識・情報や面白い情報を得るため」という情報収集関連、3位には「商品やサービスを購入するため」とショッピング関連の目的が上位となっていた。一方、スマートフォンでは「家族や友人・知人とコミュニケーションするため」、「写真や動画を撮るため」、「空いた時間を埋める」といった目的が上位になっている。また、タブレットでは1位と3位はパソコン同様に情報収集目的の利用となったが、2位が「動画や映像、音楽、ゲームなどのエンタメを楽しむため」となっている。
過去2年との比較で利用目的の順位に変化は見られなかったが、それらの目的で各デバイスを利用する人たちの割合は変化していたという。例えば、パソコンの1位と2位の情報収集を目的として利用する人の割合と、スマートフォンで同様の目的で利用する人の割合を過去3年分比較すると、パソコンでは、情報収集の目的は減少し、スマートフォンでは増加していることがわかった。特に「新しい知識・情報や面白い情報を得るため」ではパソコンで11ポイント減に対し、スマートフォンで11ポイント増となった。また、その利用率自体でもパソコンとスマートフォンが逆転した。
次に、ショッピング関連についてデバイスごとの利用状況を見ると、閲覧、購入ともに最も利用されるのはパソコンで5割超利用されていた。ただし、情報収集と同様にショッピングでも、パソコンのシェアが減少し、スマートフォンのシェアが増加している。年代別にオンラインショッピングで購入する際に利用するデバイスをみると、若年層はスマートフォンの利用率が高く、40代以上ではパソコンの利用率が高くなっているという。
最後に、大手EC関連サービスがどのデバイスから利用されているのかを見ると、いずれのEC関連サービスも男性の約7割がパソコンから利用しており、女性はスマートフォンがパソコンより若干高い利用率となっていた。また、どのサービスでも男性のほうが、パソコンとスマートフォンの両方から利用する割合が高くなっていたとしている。(編集担当:慶尾六郎)