日本電気(NEC)と日本オラクルが、システムの統合運用管理領域における製品間連携で協業を強化すると発表。プライベートクラウドなどのシステム運用管理を大幅に効率化できる、両社製品の連携ソフトを国内で初めて開発、6月から順次製品を販売する。
両社は、オラクル製品群の管理とエンタープライズ・クラウドの統合管理ソリューション製品「Oracle Enterprise Manager 12c」が保持する「障害(イベント)情報」、「構成情報」、「性能情報」などの管理データを、NECの統合運用管理ソフトウェア「WebSAM」に連携させるコネクタ製品(ソフトウェア)を国内で初めて共同で開発。この新ソフトウェアを用いることで、「WebSAM」から「Oracle Enterprise Manager 12c」が管理するアラート発生箇所にダイレクトにアクセスすることが可能となり、オラクル製品を含めたシステム全体における障害対応の早期解決、運用の大幅な効率化を図ることが可能になるという。
昨年9月のIDCJapanの発表によると、国内プライベートクライド市場は、2010年は1646億円であるものの、2010年~2015年の年間平均成長率は41.7%、2015年には2010年比5.7倍の9406億円もの市場規模になると予測されている。これは、ITの効率化とITを活用した新規事業の基盤として急激な拡大が見込まれているためであるが、同時に、複雑化・大規模化するシステム環境において、障害への迅速な対応、システム構成の可視化、複雑な性能の根本原因の特定が、重要度を増しているという。そのため、市場の爆発的な伸長を下支えするものとも言える今回の様なソフトウェア開発や協業強化は、今後、急激に活発化するのではないだろうか。