厚生労働省は昨年12月に省に寄せられた国民からの声とその対応について26日までに公表した。このうち、「なぜ外国人に生活保護を適用するのか。生活に困窮する外国人は母国で保護すべきではないのか」との問いには「人道上の観点から行っている」と理解を求めた。
厚労省は「生活保護法自体は日本国民のみを対象としている」としたうえで「日本人と同様に日本国内で活動できる方として永住者、定住者等の在留資格を有し、適法に日本に滞在する外国人の方については、行政措置として生活保護法に準じて必要と認める保護を行っている」と説明。
法的根拠によるものではなく「人道上の観点から行っているものであり、生活に困窮する外国人の方が、現に一定程度存在している現状を踏まえれば、外国人に対する生活保護を行う必要はあると考える」と答えた。
また「国民年金の納付は国民の義務でありながら、貧困やら失業により納付に至っていない現状があるが、年金保険料の過去未納分を時効なく納付できるようにできないのか」との問いには「貧困や失業により保険料納付が困難な場合、50歳未満で本人または配偶者の所得が低い方については保険料の納付を10年間猶予する納付猶予制度を利用することができる」と案内した。
また「世帯の所得が低い方については保険料の納付を免除する免除制度を利用すること ができ、加えて、免除された保険料をその後10年間追納することもできる。こうした制度の活用で、未納となることを極力防ぎ、年金受給権を確保できるようにすることが重要と考える」と答えた。(編集担当:森高龍二)