菅義偉官房長官は16日の記者会見で、最高裁がGPS捜査について『プライバシーを侵害し得る』とし、令状なしに捜査することを違法と判断したことを受けてのテロ対策への影響について記者団に聞かれ、「オリンピック・パラリンピックを3年後に控え、我が国においてテロ対策は最重要課題のひとつ」と語り「国際社会と緊密に連携し、官邸が司令塔となって政府の総力をあげて、テロの未然防止にむけた諸対策を強力に進めていきたい」とした。
そのうえで、菅官房長官は「最高裁の判決内容を精査し、関係省庁の連携を図りながら、適切に対応していきたい」と述べた。
最高裁は判決の中でGPS捜査は「公道上を肉眼で把握する、カメラで撮影するなどとは異なり、公権力による私的領域への侵入を伴う」と指摘。これは「憲法が保障する重要な法的利益を侵害する」とした。
そのうえで、GPS捜査に関して「憲法に適合する立法措置が講じられることが望ましい」と求めた。(編集担当:森高龍二)