石破茂前国務大臣は28日のブログで、今村雅弘氏の復興大臣当時の地震被災者への認識不足な発言を取り上げ、辞任に追い込んだことにマスコミ批判していたことに触れ「私自身、閣僚や党役員の時、少なくとも二回、失言・撤回・陳謝という失態を演じており、偉そうに他人様のことを批判できる立場にはおりませんが、同じことを言っても一般人とそれなりの責任ある立場にある者は、受け止められ方が全く異なるのであり、マスコミを批判してもどうなるものでもありません」と苦言を書き込んだ。
石破前大臣は「全体ではなく、片言隻句こそが批判の対象となるのであって、それを十分承知の上で、どこを切り取られて報道されてもいいように注意しなければならないということなのだ」と責任ある立場であれば、その発言には責任があり、それを踏まえた、責任ある発言をすべきとした。
また、石破前大臣は「どれほど悪意に満ちた報道であっても、報道があってこその民主主義なのだと割り切る他はありません」と『取材する自由』『報道の自由』が民主主義の基盤であることを理解している書き込みも行っている。
その一方で「立法・司法・行政間のように相互牽制に基づくチェック機能が働かない第四の権力であるマスコミ各位には、それだけの見識と矜持を期待したい」とも。
そのうえで、石破前大臣は「報道が権力に迎合することこそが最も恐ろしい結果を招くと思っている」といし「国際NGO『国境なき記者団』によれば、我が国の報道の自由度は対象180ヶ国中72位、G7の中では最下位なのだそうで、評価の基準についての議論はあるものの、権力側も、報道側も、これを真摯に受け止める必要がありそう」と結んだ。民主党政権時代は11位だったから、明らかに後退している。(編集担当:森高龍二)