学校法人加計学園(岡山市)への獣医学部新設を巡る疑惑で、民進党の疑惑調査チームは27日、公開質問状を届けるため、渦中にある萩生田光一内閣官房副長官への面会を求めたが、事前連絡していたのに門前払いされたという。調査チームは官邸警備責任者に、公開質問状を託して引き上げた。
調査チームの今井雅人座長は「これまでに公表されている資料から、萩生田官房副長官がこの問題に関わっていた可能性は非常に高いと思っている」とし「ご本人から話を聞きたいとアポを取ってもお会いしていただけないし、公の場で記者会見を開き説明することもなく、国会も開いてもらえない。これでは疑惑は晴れず、質問状を出し見解を出してもらうようお願いした」としている。
今井座長は「多くの国民もこのままで終わらせてはいけないと思っており、ぜひ説明をお願いしたい」とし、公開質問状には(1)2016年10月7日と21日の加計学園に関する打ち合せで、文部科学省とどのような話をしたのか。「広域的に」「限り」などの条件を加えるよう指示した事実はないか(2)今回の疑惑について記者会見など公の場で国民に説明しないのはなぜか、その理由(3)加計学園理事長の加計孝太郎氏との今日までの関係について、説明を求めている。
桜井充座長は「われわれのチームでは役所の人たちからしか話が聞けず限界がある。総理は状況が変わったら説明責任を果たすと言っており、総理が発言されたように獣医学部を全国展開していくのであれば問題は新しい局面にある。きちんと国会を開いてほしい」と求めた。
また「今治市職員は内閣府への訪問予定だったが総理官邸に行き、1時間半も滞在している。われわれは入れてもらえず、今治市職員は入れてもらえている。これだけでも加計学園ありきであることが実証されたのではないか」と官邸の対応を浮き彫りにした。萩生田副長官の対応次第で疑惑がさらに深まることにもなりそうだ。(編集担当:森高龍二)