社民党の福島みずほ副党首は安倍晋三総理が24日、神戸市内での講演で学校法人加計学園への獣医学部新設をめぐり「加計学園ありきではなかったのか」との疑惑が払拭されないなか、国家戦略特区に関し「1校だけに限定し特区を認めたが、中途半端な妥協が国民的な疑惑を招く一因になった」とし「改革推進の立場からは、限定する必要は全くない。速やかに全国展開を目指したい。地域に関係なく、2校でも、3校でも、意欲あるところにはどんどん獣医学部の新設を認めていく」考えを示したことに「加計学園ありき、と言う批判をかわすためだろうが無茶苦茶」と提起。
福島副党首は、安倍総理の発言に「需給見通しなどはどうなるのか。1校だけ認めると言う3大臣の合意はどうなるのか。矛盾だらけ」と、獣医師の需給を踏まえると実現の可能性に疑問を呈した。
ただ、法科大学院のケースをみると、教育効果に実効性がなければ自主廃止につながっており、自然淘汰されることから、結果的には、各大学の同学部のレベルアップにつながる効果も生まれている。
また、憲法改正については、安倍総理が自民党総裁として「来るべき臨時国会が終わる前に、衆参の憲法審査会に自民党案を提出したい」と来年6月としていた国会への提出時期を前倒ししたことを受け、福島副党首は「憲法審査会で丁寧に議論ではなく、共謀罪のように提案し、多数決で押し切るつもりか。熟議などない。暴挙だ」と強くけん制した。
福島副党首は「かつて国会の憲法審査会で、十分に議論していただくと言っていたが、自民党案を押し付けようとしているのではないか」とツイッターに書き込んだ。
安倍総理は自民党総裁として、5月に憲法9条(戦争の放棄)に「自衛隊」を明記し、2020年に改正された新憲法の施行を目指す考えを表明している。(編集担当:森高龍二)