シェル社とLNG売買契約をJX日鉱日石エネルギーが締結

2012年02月23日 11:00

 JX日鉱日石エネルギーが、シェルグループのシンガポール子会社であるシェル・イースタン・トレーディング社との間で、LNG(液化天然ガス)の売買契約を締結したと発表。2015年から17年間、年間約20万トンのLNG供給を受けることになる。今回の契約は、シェルグループが権益を保有する複数の供給ソースなどからLNGが供給されるポートフォリオ契約といわれるもので、供給安定性に優れた契約内容であるという。

 LNGの受け入れは、2015年4月運転開始予定の八戸LNGターミナル、および既に操業している水島エルエヌジーの水島LNG基地を予定。さらに、八戸LNGターミナルで受け入れたLNGは、北東北地域だけでなく、2015年4月運転開始予定の釧路LNGターミナルを経由して、道東地域へ供給される。

 CO2削減効果が高いとされる天然ガスは、天然ガス自動車の導入など以前からその利用が広まっていた。そこに相次いで停止される原発の代替エネルギーとしての需要が追い風となって、その輸入量は益々増加している。メタンハイドレードやシェールガスなどの開発が進む中で、それらが主要なエネルギーとなるまでは、日本の主な石油輸入元であるアラブ諸国の政局の不安定さも相俟って、安定供給が可能な方法やエネルギーへの転換は今後も進むであろう。その筆頭が天然ガスと言えるのではないだろうか。一次エネルギーを輸入に頼っている日本ではあるが、近年の研究・開発で、日本も独自に十分なエネルギー資源を持てる可能性が広がっている。今回のようにエネルギーを他国から買うだけでなく、いつか日本からも輸出できる日がくるのであろうか。