韓国青瓦台(大統領府)の尹永燦(ユン・ヨンチャン)国民疎通首席秘書官は日本の一部メディアがニューヨークで22日未明行われた日米韓首脳会談で、韓国政府が北朝鮮にユニセフなどを通して乳幼児や妊婦の人らの為に人道支援(約9億円の現物給付援助)を決めたことに、安倍晋三首相同行筋の話として「米国・トランプ大統領が相当、怒っていた」「これで人道支援は当面、実施されないのではないかと語っている」などと報じたことに、遺憾の意を示した。
尹首席秘書官は「同席した韓国の関係者は、そうした報道は全く事実ではなく、意図的な歪曲があるようだと話していた。悪意のある報道だ」と指摘した。聯合ニュースが23日までに伝えた。
また尹首席秘書官は「首脳会談での対話内容は公式会見以外の場で話さないのが外交慣例にもかかわらず、事実とかけ離れた内容が、日本政府筋の話として報道されていることに、強い遺憾を表明する」とした。
聯合ニュースは「尹氏によると、トランプ氏は人道支援に関する文大統領の話を聞き、あり得ることだとの趣旨で短く発言したとされる」としている。
一方「トランプ大統領が相当、怒っていた」と報じた日本のテレビメディアは「蜜月関係の日米首脳と文大統領との距離感が露呈した形」などとも報じていた。
韓国のラジオメディアは23日、この問題で「韓国青瓦台(大統領府)関係者が23日、ホワイトハウス関係者と電話で話し合い『(この)日本のメディア報道は、日米韓3か国の今後の協力体制に亀裂を生じさせかねない』と、憂慮の念を伝えた」と報じている。安倍首相同行筋が何らかの意図で日本のメディアにリークしたのかどうかは分からないままだ。(編集担当:森高龍二)