犯罪者と断定しているかの誤解招いた表現に謝罪

2017年11月19日 06:20

 他党議員を名指しし「犯罪者と思っている」などと15日の衆院文部科学委員会で発言した日本維新の会の足立康史議員は17日、フェイスブックで「広く国民の皆様に不快な思いをさせてしまい申し訳ありませんでした」と書き込むとともに「既に片山(虎之助)共同代表から厳重注意を受けておりましたが、本日、立憲民主党、希望の党そして自民党の3党を往訪し、犯罪者と断定しているかのように誤解を招いた表現については、撤回をし、謝罪をいたしました」と発信した。

 その一方で「企業団体献金を容認している維新以外の全ての政党の『立場』からすれば、極めて不穏当な、触れられては困る、共通のテーマなのです」とも書き込んでいる。

 足立議員は「今回の犯罪者(疑惑!)発言の背景には、政治資金なかでも企業団体献金を巡る根深い問題が横たわっているということだけは広くご認識いただきたいと願っています」とし「一般論として(獣医師会(政連)のような)団体から献金を受けている代議士が一定の請託を受けて国会質問すれば受託収賄の疑いは免れません。だからこそ、私たち日本維新の会は企業団体献金を受けていないわけで、そうした私たちの『立場』からすれば、多くのケースに疑惑が生じるのは避けられない」とも書き込んでいる。

 民進党の蓮舫前代表(参院議員)はツイッターで「品位以前の発言であり、加計学園問題を質疑する委員会で本質の質疑ではなく、他党の政治家を犯罪者と公言。立法府に身を置く者としてどの行為がどの法律違反なのかさえ理解していないのか」と疑問を呈した。

 日本共産党の辰巳孝太郎参院議員もツイッターで「議事録で削除されても、ネット上で炎上しYoutubeに残れば、それで良しの足立氏には全くこたえない。陳謝・撤回と言うのなら、議事録にも残る委員会の場でさせるべきだ」と指摘した。

 この案件は、足立議員が15日の委員会で「立憲民主党の福山哲郎幹事長、献金をもらっているんですよ。獣医師会から。希望の党の玉木雄一郎代表、献金をもらっているんですよ。仮に請託を受けてあっせんし、そういうことで国会質問していれば、あっせん利得罪、あるいはあっせん収賄罪。私は犯罪者だと思っていますけど、個人的には」などと発言していたもの。犯罪者とした発言は度が過ぎるとして、立憲民主党は懲罰動議を提出した。(編集担当:森高龍二)