数の力による国会運営が続いている。自民、公明などが20日の衆院本会議で高度プロフェッショナル制度を含む働き方改革関連法案やカジノを含むIR施設法案などの今国会での成立を図るため、7月22日までの会期延長を議決した。
モリカケ問題真相解明のため野党側が国会召集を求めた際には応じず、国会召集をしたかと思えば審議入りせず冒頭解散したこれまでの経緯からみても、今回の会期延長が「政府と与党のご都合主義延長」としか解せない。
立憲民主党の枝野幸男代表は同日の党両院議員総会で「法案が会期内に通らないのはそれだけ法案に問題があったからだ」とし「ここで会期を閉じ、カジノ、働き方改革、TPP等についてはいったん廃案にして出直すべき」と述べた。
枝野代表は「結果的に延長して失敗したと(政府・与党に)後悔させるような会期にしていかなければならない」と法案の問題点を浮き彫りにするとともに、行政不信を招いている最大問題の森友・加計の真相追及への姿勢を示した。
辻元清美国対委員長も会期延長が議決されたのを受けての野党5党1会派国対委員長会談後に「安倍政権をめぐるさまざまな問題の膿を出し切ってもらう」と強調。加計学園の加計孝太郎理事長の証人喚問や安倍総理出席のもとでの外交、森友・加計問題などに関する衆参両院予算委員会の集中審議を与党に求める考えを述べた。(編集担当:森高龍二)