水産庁は昨年中に拿捕した外国漁船についてまとめた。それによる拿捕件数は12件で、韓国漁船が11件と9割を占め、漁獲量を過小に記載する違反が最も多かったという。残りの1件は台湾漁船だった。
また、排他的経済水域などで発見された外国漁船によるとみられる密漁漁具の押収件数は28件となり、前年に比べ1件減少した。
水産庁では「東日本大震災の影響による漁業取締船3隻の被災などが影響したこともあり、拿捕件数は前年に比べ7件減少した」としている。
違反内容では操業日誌不実記載が5件と最も多く、続いて操業日誌不記載(3件)、無許可操業(2件)、船艙の図面不保持(2件)、漁獲割当量超過(1件)、漁具規制違反(1件)となっていた。
水産庁では「韓国漁船は漁業取締船に発見されないよう漁具にブイを付けない等して、取り締りの目を逃れようとする悪質・巧妙な操業を続けており、台湾漁船は無許可ではえ縄等の操業を行う悪質な違反」として、「発生状況などを勘案して特定の海域・時期を重点的に取締船を配備し効果的な取り締りを行っていく」としている。(編集担当:福角忠夫)