高市政権の切り札「国民会議」とは何か? 食料品消費税ゼロ実現への「特急券」か「迷宮」か

2026年02月13日 12:07

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食料品消費税ゼロ実現を目指す高市政権が、なぜ国会外の会議を重視するのか

 衆院選を終え、高市首相が真っ先に言及したキーワードが「国民会議」です。公約に掲げた「2年間の食料品消費税ゼロ」を実現するため、超党派によるこの会議を早期に設置する意向を示しています。しかし、なぜ通常の国会審議ではなく、わざわざ新たな「会議」が必要なのでしょうか。

 国民会議とは、政府や与野党の代表に加え、有識者や産業界の代表などが参加し、国の重要政策を議論する枠組みを指します。今回の目的は明確で、消費税減税という極めてセンシティブな問題に対し、「超党派(党派を超えた一致)」というお墨付きを得ることにあります。消費税は地方税分も含まれるため、単に国会で多数決を採るだけでなく、幅広い合意形成がなければ実務上の混乱を招きかねないからです。

 ですが、この「国民会議」には政権側の巧妙な計算も見え隠れします。現在、高市政権は衆議院では圧倒的多数を確保したものの、参議院では依然として野党勢力が強く、政権運営の「ねじれ」が解消されていません。国民会議という土俵に野党(特に本日代表が決まる中道改革連合など)を引っ張り出すことで、参議院での否決リスクを事前に封じ込め、減税に伴う「赤字国債の発行」や「財源確保」の責任を野党にも分担させる狙いがあります。

 過去にも同様の会議が設置された例はありますが、往々にして「議論の先送り」に使われてきた側面もあります。高市首相は「夏前には中間とりまとめを行いたい」とスピード感を強調しますが、野党側がこの会議を単なる政権の補完装置と見なせば、議論は紛糾必至です。「国民会議」が消費税ゼロへの特急券となるのか、あるいは出口のない迷宮となるのか。その行方は、新代表との距離感に大きく左右されることになりそうです。(編集担当:エコノミックニュース編集部)