防衛省は2019年度概算要求の概要を31日発表した。防衛力の「質」「量」を必要かつ十分に確保することが不可欠だとし、宇宙・サイバー・電磁波領域への対応能力の強化や脅威圏外からの対応、島嶼間射撃により侵攻に対処することが重要、また弾道・巡航ミサイル攻撃対処能力強化、技術基盤強化などをあげ、5兆2926億円を要求している。前年度当初予算に比較して7.2%の大幅増。過去最高の要求額となった。
防衛費は安倍政権下で7年連続して大幅な増になっている。このうち、航空領域ではF35A戦闘機6機取得に関連経費を含め1391億円。加えて、F35A戦闘機に搭載するスタンド・オフ・ミサイル(JSM)取得に73億円。
海上領域では護衛艦の建造2隻に995億円。潜水艦建造1隻に711億円。弾道・巡航ミサイル攻撃対処能力強化では陸上配備型迎撃ミサイルシステム(イージス・アショア)2基設置の31年度計上費用分に2352億円など。
小野寺五典防衛大臣は31日の記者会見で「わが国の防衛に必要な装備を調達するということであり、必要な装備をこれからもしっかり備えていくことが大切だ」とした。小野寺大臣は「装備取得に当たっては節減に今後とも努力をしていく考えだ」とも述べたが、必要な装備は上積みしていく姿勢だ。(編集担当:森高龍二)