小野寺五典防衛大臣は8日の記者会見で自民党が提言した防衛費の「GDP2%」の数値枠設定について記者団の問いに「おそらく防衛力整備をさらに進めてほしいという党の議論の中から出た数字かと思うが、(防衛省としては)GDPと機械的に結び付けるということは、適切ではないと思っている」と答えた。
小野寺大臣は「必要な装備を私どもの様々な任務に合わせ、効率的な防衛力整備を行うという中で、最終的な、積み上げた金額が、私どもが要求させていただく防衛費ということになると思っている」と述べ、枠ありきで臨むものではないとした。
小野寺大臣は「何らかの枠があってということではなく、必要なものの積み上げということが基本だ」とした。
自民党は防衛大綱への提言でNATOがGDP比2%を目標にしているのを参考にするよう求めていた。現在、安倍政権下で防衛費は拡大を続けているが、これまでのGDP1%枠内にある。2%に変更なれば一挙に防衛費は10兆円を超える規模まで、いわば国防を理由に聖域の枠として防衛費積み上げを正当化する材料にもなりかねない問題を含んでいる。(編集担当:森高龍二)