沖縄県名護市辺野古への新基地建設に強い反対を貫いてきた故・翁長雄志前知事の県民葬が9日、営まれた。
翁長氏の遺志を継ぐとして知事選で大勝した玉城デニー知事は「オール沖縄の取り組みは翁長さんがいなければ実現することはなかった」と数々の功績を称えた。
また「145万県民に代わり、哀悼の意を表す」として「沖縄は東アジアの中心として世界に枝を広げ、人々を魅了してやまない伝統文化と多様な個性が輝く場所として根を張ろうとしている」と沖縄が、翁長氏が目指した新しい沖縄への途上にあることを強調した。
また玉城知事は「翁長さんの目指した大きな木になるため、一歩一歩着実に発展を続けている」とも述べ「我々沖縄県民は、翁長さんの遺志を引き継いで、自立と共生と多様性の沖縄を創りあげ、生まれてくる子どもたち、明日を担う若者たちに、平和で豊かな誇りある沖縄を託せるよう、一丸となって努力し続けることを誓う」と式辞を締めた。
玉城知事は式辞で特に「翁長氏が『基地』を挟んで、経済か平和かと、常に厳しい二者択一を迫られてきた沖縄の現状に終止符を打ち、県民が心を一つにしてさまざまな困難を乗り越えるため、イデオロギーよりアイデンティティーを大切にしていこうと訴え続けてきた」ことをあげ「私たちの胸の奥に深く刻まれている」と翁長氏の遺志を継いで歩む決意を示した。(編集担当:森高龍二)