辺野古新基地建設反対の玉城氏大勝 沖縄知事選

2018年10月01日 12:00

 名護市辺野古への新基地建設の賛否が最大争点にあがった沖縄県知事選挙が9月30日投開票され、建設反対を明確に示し、オール沖縄の支援を受けた自由党幹事長の玉城デニー元衆院議員が、自民・公明の推薦を受けた佐喜真淳氏に8万票の差をつけ大勝した。

今回の選挙は翁長雄志知事の死去に伴い実施され、新人4人(いずれも無所属)が立候補。辺野古基地建設をめぐり当初から国政選挙並みの関心を集め、対決構図も事実上の野党が支持する玉城氏と与党が推薦した佐喜真氏の一騎打ちとなった。

 開票の結果、玉城氏が39万6632票、佐喜真氏が31万6458票、兼島俊氏が3638票、渡口初美氏が3482票と玉城氏が大差で勝った。

 玉城氏は「翁長知事の礎を継承する。辺野古への基地移設反対をブレずにやっていく」とした。

 立憲民主党の福山哲郎幹事長は「翁長前知事の遺志を継承する県政を沖縄県民が選択し、平和の島・沖縄を希求し、過重な基地負担に反対し、辺野古新基地建設撤回を支持する県民の意志が改めて明確となった。また基地か経済振興かの選択を強いる政府への追従ではなく、誇りある豊かな沖縄をめざし、沖縄県民自身の自己決定にもとづいて県政を進めていくことを選択した」とする談話を発表。

 福山幹事長は「政府与党は沖縄県民の選択に真摯に向き合い、自らの沖縄への対応を猛省すべきだ。辺野古新基地建設の埋立て工事を再開するなどということは到底あってはならない」としている。

自由党の小沢一郎代表は「沖縄の未来、そして、日本の民主主義にとって本当に大きな勝利です。応援いただいた方々に心から厚く御礼を申し上げます。特に辺野古移設問題も含めた基地問題については、今回の選挙ではっきりとした民意が示されました。国はこのことを重く受け止め反省し、これ以上沖縄に重荷を押し付けることのないよう、今度こそしっかりと沖縄県と向き合って解決のため力を尽くすべきであります」と政府に真摯な対応を求めた。(編集担当:森高龍二)