衆参ともに野党の最大会派になっている立憲民主党の枝野幸男代表は197回臨時国会での安倍晋三総理の所信表明演説について「青年の主張なら立派だが(総理として)辺野古基地の問題、消費税を来年10月からどうするのか、公文書改ざん等いろいろ指摘されている中でどうするのか。国民から問われていることに全く何も話していない」と総理にとって都合の悪い部分に触れない内容だったことを指摘した。
また憲法改正についての総理の演説には「総理大臣は憲法改定について権限を持っていないので意味のない妄言だと思う」としたうえで、憲法議論をすることは国会議員としての責任だと総理が述べたことには「少なくとも内閣総理大臣に上から目線で言われるような話だとは思っていません。国会での建設的な議論を第1次安倍内閣以来、常にぶっ壊してきたのは誰か。それは安倍晋三さんその方じゃないですかと申し上げたい」と一蹴した。
国民民主党の玉木雄一郎代表は安倍総理が示している憲法への自衛隊明記案について「必要な自衛の措置をとる、と案文に記載されているから自衛権の範囲を無限に広げ、フルスペックの集団的自衛権も認められる余地があり『自衛隊を憲法に明記しても何も変わらない』と総理が発言していることにはごまかしがある」と指摘。安倍総理のいう憲法9条改憲には反対する考えを示した。
また、憲法は権力を縛るのが基本理念であり、総理の「憲法は国の理想を語るもの」との憲法観にも疑問を投げた。(編集担当:森高龍二)