9条に自衛隊、代表質問で稲田氏が総理を後押し

2018年10月30日 12:14

 自民党の稲田朋美筆頭副幹事長は29日の衆院本会議代表質問で憲法改正について「(わが党は)改憲政党」としたうえで「憲法9条(戦争の放棄)については2項(戦力不保持など)を維持することによって、集団的自衛権はフルサイズでは認めないが、自衛隊を明記することによって自衛隊違憲論に終止符を打つ、ということだと理解している」と述べた。

 自民党素案では自衛の措置について「必要最小限度」でなく「必要な自衛の措置」となり、「フルスペックの集団的自衛権行使に道を開く可能性がある」と指摘する野党の提起を間接的にけん制した。

 そのうえで稲田氏は「防衛大臣時代に南スーダンを視察したが、気温50度を超える灼熱の地で黙々と道路や施設を補修する自衛隊員の姿は現地の人々や世界から賞賛されていた。自衛隊の、現地の方々に寄り添った、誠実で丁寧で親切な活動はまさに日本らしいものとして誇りに感じる。災害において自らの危険を顧みず救助、復興作業に当たっているのも自衛隊の皆さん。自衛隊を誰からも憲法違反などとは言わせない、そのためにも憲法改正は急務だ」と9条改正に意欲を見せる安倍晋三総理を後押しした。(編集担当:森高龍二)