新日鉄住金 原告側弁護士らの面会にさえ応じず

2018年11月13日 07:39

 日本が植民地支配時代に朝鮮半島から徴用工として徴用した元徴用工が新日鉄住金に損害賠償を求めた裁判で韓国の大法院(最高裁判所)が訴えを認め、原告勝訴の判決をしたのを受け、原告側弁護士らが判決に従うよう要請するため12日、新日鉄住金本社を訪ねたが、新日鉄住金は面会にさえ応じなかった。原告側弁護士は「財産の差し押さえ手続きを始めざるを得ない」としている。

 聯合ニュースは「今回の(原告側弁護士の)訪問には韓国と日本の取材陣約100人が集まり、関心の高さをうかがわせた」と報じたうえで「日本政府は新日鉄住金以外にも韓国の被害者との間で同様の訴訟を抱えている自国企業に対し、賠償や和解に応じないよう求めたと伝えられた」と日本のマスコミ報道にも触れた。

 また「新日鉄住金の本社前には日本の市民団体の連合体『強制動員問題解決と過去清算のための共同行動』の関係者が集まり、韓国大法院の判決の正当性を説明しながら、新日鉄住金は損害賠償に応じるべきだとする内容の印刷物を市民に配布した」と伝えた。

 新日鉄住金は「日本政府の対応状況等もふまえ、適切に対応する」と判決が出た10月30日のコメント以来、方針を変えていない。

 原告弁護士と面会した日本共産党の志位和夫委員長は「中国人の強制連行問題については2007年の最高裁判決を受け、西松建設は和解に応じ、和解金を支払い、和解のモニュメントもつくられた。西松建設にできて、新日鉄住金にできない理由はありません」と被害者の尊厳を回復する解決策の道をとるようツイッターで発信した。(編集担当:森高龍二)